首・肩の痛み
首、肩の痛みの原因は次のようなことが考えられます。
寝違え
<原因>
寝違えにはいくつかの原因があります。- 睡眠時の姿勢が問題で、首の関節や筋肉にかかっていた負担が原因の場合
- 慢性的な肩こりやリウマチが原因の場合
- 横向きで寝る場合に枕と肩の高さが合わない場合
<症状>
- 寝起き時に首にこわばりがあり起きるのが辛い
- 急激に首を横にまわすと激痛が走る
- 首をまわす角度が大きくなるほど徐々に首の痛みが増す
- 無意識に横を向く際に、体ごと回してしまう
- 腕がだるい・腕にしびれがある(特に前腕部分)
- 上を向くのが辛い
四十肩・五十肩
<原因>
肩の関節は主に3つの大きな骨で構成されています。 二の腕を支える上腕骨に、背中側にある大きな三角形の肩甲骨、そして首周りの細い鎖骨です。そして、この骨を腱板がつなぎ、骨の周囲には潤滑液が満たされた滑液包が取り囲んでいます。骨格を取り囲むようにしていくつもの筋肉が発達しており、骨と骨をつないで稼動させるインナーマッスルがあります。こうして肩の関節は、時に180℃以上の可動域を誇るのに外れないで済み、重い荷物を持ち上げたりボールを遠くまで投げたりできるのです。
肩の周囲にいくつもある滑液包が炎症をおこして四十肩を引き起こすことがあります。
その名の通り、四十代や五十代に発症する事が多いため、老化との関連が深いと考えられています。
骨や関節の老化に伴って、肩甲骨と上腕骨をつないでいるカフ筋の腱板が衰えていき、その結果として血液循環が十分でないために炎症を起こす、という説があります。若い頃は体全体が柔軟であるものですが、老化と共にどうしても硬くもろくなっていきます。筋肉と骨をつなぐ腱も例外ではありません。どうしても硬くもろくなっていき、若い頃には耐えられた負荷にも音を上げてしまうのです。
また、肩関節周囲の滑液胞が炎症を起こすという説もあります。 滑液胞には普段であれば少量の液体が収められていて、体を動かした時に骨や筋肉、皮膚、靭帯といった体を構成する部位同士が摩擦を起こさないように滑らかにする役目を果たしています。ところがこの滑液包が炎症を起こすと液体が増加してしまい、腕を動かすたびに摩擦がおきて痛みが生じるというのです。
この滑液包の炎症は、使いすぎから発生することもあります。
手芸や裁縫といった細かい作業に没頭してしまい、体も動かさずに一日何時間も集中して作業していると、滑液包の炎症を引き起こしてしまうようです。
また、重すぎる荷物を持つ、強い衝撃が加わるといった大きな負荷がかかることから炎症を引き起こすこともあります。
<症状>
- 肩を押さえると痛む。
- 洗髪や髪をとかすなど頭に手をやると肩が痛む。
- 歯がスムーズに磨けない。
- 上着が脱ぎにくい。
- 肩が痛くて眠れない。
ムチウチ
交通事故による衝撃で首がムチのようにしなり、首の後ろ側の筋肉に微細な損傷が多発して、痛みとなります。症状は徐々に出てきますので、受傷直後は痛みが無いからといって無理をしてはいけません。最初に出てくる症状としては首・肩の重い感じ、握力の低下、指先のしびれ、ふるえなどです。衝撃の程度により、首の関節に異常が起きたり、自律神経系の症状が出たりもします。
ムチウチの日常生活の注意
炎症(痛み)が強い時はアルコールやお風呂を控えて下さい。就寝時はまくらを使わないで仰向けで寝た方が楽に寝られます。長時間うつむきの姿勢は控えて下さい。<症状>
-
肩こり・首や肩の痛み
-
めまい
-
耳鳴り
-
頭痛
-
目が疲れる
-
声がかすれる
-
顔が痛い・表情が動かしにくい
-
記憶力の低下
-
食欲不振・消化不良
-
手足がしびれる
-
頻尿・便秘など
首を曲げたり回したりすると痛い。動かさなくてもずっと重いような痛みがある。 肩や首が動かせない。普段はなんともないのに集中して作業をすると首や肩が痛み出す。これらは、むち打ちの70~80%を占めると言われている頸椎捻挫の症状です。 むち打ち症のなかでは軽傷に入りますが、だからこそ気が付きにくく、治療を始めるのが遅くなりがちです。
座っているのに世界がグルグル回っているような気がする。立っているとき、歩いているときに地面がフワフワと安定しないような気がする。動いた瞬間にクラリと意識が遠くなる。これらはむち打ち症のひとつで、首を通っている交感神経がダメージを受けたときに起きる症状の可能性があります。
耳の奥で「ザー」「ジー」といった音がずっと鳴っているような気がする。 心臓が脈打つようなリズムで、継続的に音がする。ふとしたときに「キーン」という音が聞こえるような気がする。
また、交通事故などの衝撃を受けたショックで、耳の奥の筋肉がずっと緊張したままの状態になってしまったときにも起こります。耳鳴りは症状にかなり個人差があるので一概にはいえませんが、耳に違和感を感じたら早めに診察を受けましょう。
ずっと頭が重い。疲れたときに頭が痛む。雨や曇天などの気候や気圧の変動にあわせて頭が痛む。頭の片側だけが脈拍に合わせて痛む。 頭痛にもさまざまなパターンがありますが、むち打ちでは非常によく見られる症状です。 頸椎捻挫でも、神経根症状でも、頭痛は起こる可能性があります。
交通事故の衝撃で、脳内を流れる血液量に変化が現れることがあります。 首や肩の痛みといったむち打ちの代表的な症状はないのに、目の疲れ、かすみ目などが起こることがあります。
事故の衝撃で、脳底を走っている動脈の血行が悪くなることによって起きる症状です。声がかすれるまではいかなくても、声を出すときに違和感があったり、喉がいがらっぽく感じることがあります。
頸椎の神経が圧迫されたり、脳の血行が悪くなったりしたときに起こる症状です。 顔面に痛みがある以外に、顔にベールが被さっているような気がする、しゃべったり笑ったりするときに違和感がある、といった形で現れてくることもあります。
同じく脳底動脈や脳幹部の血行が悪くなることで、起きる症状です。 また、注意力が散漫になったり、集中しようとしてもできなくなることもあります。
頸椎の神経が圧迫されたり、脳の血行が悪くなったりしたときに起こる症状です。 お腹が空いているはずなのに食欲が出ない、胃のあたりがムカムカする、食べた後に胃がもたれる、吐き気がするなどの胃腸の障害が、むち打ちで起こることもあるのです。
神経根に傷がつくと、手足がだるい、手足がしびれるといった症状が起こることがあります。手足のすべてに症状が起こるのではなく、右手だけ、左足だけといった感じに、一部だけがしびれたり、動かしにくくなることもあります。治療には時間のかかることも多いので、なるべく早く診断を受けて適切な治療をしてください。
むち打ちのなかでも脊髄症状型は、内臓に障害が出てくることもあります。 さっきトイレに行ったはずなのに、すぐにまた行きたくなる頻尿。トイレに行っても尿が出にくい排尿困難。笑ったりお腹に力を入れたりすると、尿が漏れてしまう尿失禁。悪いものを食べたわけでもないのに下痢をしてしまう。便秘で何日も排便がない。 むち打ちでは、そんな泌尿器や大腸の障害も起こることがあります。